オールケーシング工法は、ケーシングチューブという筒型の機械を地中に圧入し、それで孔壁を保護しながら、グラブバケットで掘削・土砂の排出を行い、できた孔にコンクリートを打設する工法です。
フランスのベノト社が開発したことからベノト工法とも呼ばれています。現在では、ケーシングチューブが揺動して圧入していくものをベノト工法(揺動式オールケーシング工法)、ケーシングチューブが一方向に回転することで地盤掘削していくものを全回転式オールケーシング工法と呼び分けるのが一般的なようです。全回転式のほうがより硬質な地盤に対応できます。
杭の芯出し、掘削位置を示す。杭径を描いた上にマシンをセットする。
ケーシングチューブの先端・ファーストチューブを建て込んで掘削を開始。所定深度までチューブ建て込み・掘削・排土を繰り返す。ケーシングチューブが地中に入ったら、グラブバケットで中の土砂をかき出す。グラブは1本のワイヤーロープで操作できるようになっていて,ウィンチで吊上げられ自重による落下により地盤に食い込み、ワイヤーロープを引き上げるとグラブが閉じて土をつかみ、排土する。
壁の崩壊を防ぐために、掘削孔の孔底は原則としてケーシングチューブの下端よりも下にならないようにしなければならない。 ファーストチューブの全長を掘削し終わるとさらにチューブを継ぎ足し、掘削を繰り返しながら所定の深さに達する。
支持層に達すれば、杭底部のスライムを除去後、杭の外枠となる鉄筋かごの建て込みを行う。
コンクリートを少しずつ打設していく。
ケーシングチューブ1個分を打設したらチューブを引き抜くのを繰り返す。
すべてのチューブを引き抜き地表面まで打設し終えれば杭ができあがる。
1 | 2 | 3 |
---|---|---|
説明に戻る |
6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|
説明に戻る |